いよいよ今日から8月に入ったが、先月は“ヒップスター”と呼ばれファッションやアート、音楽などの最新カルチャーを独自のスタイルで貫く若者たちが活躍する映画が2作品続けて公開された。
現在絶賛公開中の 『ヤング・アダルト・ニューヨーク』は、『イカとクジラ』(05)でアカデミー賞®脚本賞にノミネートされ一躍時代の寵児となったノア・バームバック監督の最新作。ブルックリンに暮らす、世代の違うカップルたちのモラルや価値観のズレ、成功への夢と野心のぶつかり合いを、リアルかつユーモラスに描く。本作で、現代のSNSやネット社会に反するようにレコードやタイプライター、VHSテープなどを愛用し、“生なまの体験”を大事にしエネルギッシュに生きる20代カップルを『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』で一気にスターへの階段を駆け上がったアダム・ドライバーと、『レ・ミゼラブル』の演技が高く評価されたアマンダ・サイフリッドが演じ、人懐こいが成功のためなら平気で他人を利用する野心あふれる若者を熱演している。
先週末7/30(土)より公開された『ヒップスター』は、じんわりと心温まるストーリーが口コミとなり日本でも異例の大ヒットとなった『ショート・ターム』が記憶に新しいデスティン・ダニエル・クレットン監督の鮮烈のデビュー作。サンディエゴのインディミュージック/アートシーンを舞台に、悲劇に直面してもなおクリエイティブであろうとするアーティストの姿を描いたヒューマンドラマ。本作で主人公の若きシンガーソングライター、ブルック・ハイドを演じたドミニク・ボガートは、ブロードウェイミュージカル『ジャージー・ボーイズ』のシカゴ公演でノーム・ワックスマンという強烈なキャラクターを演じていたところをクレットン監督に見出され主演に抜擢されたという実力派!過去を受け止め、ひたむきに進もうとするその姿にぐっと目頭が熱くなること間違いなし。この夏、NYブルックリンと西海岸サンディエゴで、それぞれの思いを抱きながら生きる等身大の若者を描いた『ヤング・アダルト・ニューヨーク』と『ヒップスター』に注目しよう!
『ヤング・アダルト・ニューヨーク』
監督:ノア・バームバック
出演:ベン・スティラー、ナオミ・ワッツ、アダム・ドライバー、アマンダ・サイフリッド
配給:キノフィルムズ 公式サイト
7月22日(金)、TOHOシネマズ みゆき座ほか全国ロードショー
『ヒップスター』
監督・脚本:デスティン・ダニエル・クレットン
出演:ドミニク・ボガート、アルヴァロ・オーランド
配給:ピクチャーズデプト 公式サイト